瓶詰めした美しい植物
ハーバリウムとは、本来は植物標本という意味です。
押し花にして植物を標本として保存する……というイメージですね。
しかし最近は押し花標本ではなく、瓶の中にオイルを満たし、そこにドライフラワーを閉じ込めた液体標本のことを、ハーバリウムと呼ぶことが多くなりました。
透明の瓶の中に、美しい植物が入れられており、新しいインテリアとして人気が高まっています。
小さな世界に閉じ込められた植物は、陽の光に透けて、非常に清廉なイメージです。
オイルに沈められた美しい花弁や、優雅にカーブする茎、葉の葉脈など細かな部分まで、じっくりと鑑賞できます。
季節やインテリアイメージに合わせて白い花や、青い花、オレンジの花など、好みの植物のものを飾れば、いつでも新鮮で快適な気分で過ごすことができます。
また、プレゼントにも最適です。
生花なフラワーアレンジメントで残った花を、小さな瓶に入れて飾るといった利用法もおすすめです。
空き瓶とオイルがあれば自宅で作れる
ハーバリウムはすでに完成したものも販売されていますが、自宅で手作りすることも可能です。
ハーバリウムに必要な材料は空き瓶と、ハーバリウムオイル、好みのドライフラーです。
ハーバリウムオイルは、ハーバリウム専用にオイルで非常に透明度が高く、植物を美しく見せてくれると同時に、長持ちさせてくれます。
ベビーオイルでも代用可能ですが、ベビーオイルの場合は、植物の色素が溶けて流れてしまうことがあります。
いつまでも綺麗に飾っておくなら、ハーバリウム専用オイルを使うのがおすすめです。
ガラス容器は煮沸消毒して、完全に乾かしておきます。
そこに好みのドライフラワーを入れて、ハーバリウムオイルを注ぎ、きっちりとフタをすれば完成です。
とても簡単にできるので、ぜひトライしてみてください。
また、ドライフラワーのかわりに、ブリザードフラワーを使うのもおすすめです。
美しく作るポイントは、まず、瓶の底に土台にするための短めの花材を入れ、その後、茎が長めの花材を入れてバランスをとることです。
もっと手軽に作りたいという方は、手軽なキットも販売されています。
また、本格的にハーバリウムの技術を身につけたい人のために、ハーバリウムの教室もあります。
教室では素材の選び方や、美しく見えるフラワーアレンジメントの方法など、独学ではなかなか身につかない知識や技術を習うことができます。
手軽に楽しむことも、本格的に取り組むこともできるハーバリウム。
一度完成すれば、手入れをする必要がなく長く楽しめるのも魅力です。
美しく繊細なハーバリウムは、見るたびに癒やしを与えてくれ、今まで以上に充実した日々が過ごせることでしょう。