茶道の魅力
腰を落ち着け打ち込むことのできる趣味をひとつ始めてみたい、と思っている人におすすめなのが「茶道」です。
趣味には読書や音楽鑑賞、ヨガなどのスポーツなどありとあらゆるものがありますが、特に日本の文化を再発見したいと考えているのなら、茶道や華道などの趣味がおすすめです。
中国から日本に茶が伝わったのは、9世紀のことだと言われています。
最澄や空海が持ち帰った茶は、当初薬用として使われており、武士や貴族の間で茶会が行われるようになったのは室町時代のことです。
その後、16世紀になると千利休が茶道を大成し「わび茶」の精神を確立しました。
そんな茶道の大きな魅力のひとつは、奥深い作法にあります。
というのも、茶道ではお茶を立てる際に細かい決まりごとがあります。
お手前の順番を覚え、美しい身のこなしでお茶を立てるのは非常に難しいことです。
それだけではなく、茶道では掛け軸や生け花に関する作法やお湯を沸かすための炉に炭を入れる方法、炭から飛んだ灰をはらう方法なども、事細かく定められています。
茶道の始め方
茶道を始めるためには、近くの茶道教室に通うのが一番です。
いくつかの流派がありますので、自分が習いたいと思う流派の教室を探すことが大切です。
代表的な「表千家」「裏千家」の他に、「武者小路千家」や「石州流」「遠州流」「宗徧流」などがあります。
茶道ではお茶の作法を学ぶだけではなく、着物を着るという楽しみもありますので、着物に興味のある人は合わせて茶道を習ってみるのもいいかもしれません。
呉服店で茶道教室を開催しているところもありますので、行きつけの呉服店で聞いてみるのもいいでしょう。
茶道を始めれば着物の着付けにも関心が向くようになりますので、日本文化をきちんと理解したいという人にはぴったりです。
普段着物を着る習慣がない人も、茶道を始めれば着物を着る機会が増えるのではないでしょうか。
茶道を楽しむポイント
茶道教室では、お茶の点て方以外に、和室の移動の仕方や襖の開け閉めなどといった基本的な動作を学ぶことができます。
体力が要るスポーツやハードなエクササイズとは違い、茶道は何歳になっても楽しむことのできる趣味なので、リラックスしてストレスを解消したい人に適しています。
茶道に本格的に打ち込むようになったら、自宅に和室をしつらえるのもいいアイデアです。
また、最近では椅子に座ってテーブルの上で行う「テーブル茶道」などにも人気が集まっています。
テーブル茶道は和室がない家でも練習ができますので、興味のある人は最寄りの教室を探してみるのもいいでしょう。
基本的な作法は伝統的な茶道と同様ですが、椅子に座って行うため、正座が苦手な人でも楽しめます。